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事例

兼舛船頭と門小嶺船頭

兼舛船頭と門小嶺船頭

 昔から渡嘉敷では、一カ年に一回ずつ種取り(※1)という大きな行事がありますよ。
それで、その種取りの行事のときに兼舛船頭(※2)と門小嶺船頭(※3)は、それぞれ持っている船で唐においでになることになったが、門小嶺船頭は、座間味島の阿護泊(※4)(あぐるまい)という所で潮待ちしていて、「今日は島では、とても大きな行事があるのだから神様を拝んでから出た方が良いだろう。」と言って、島に戻って神様を拝んでからまた出て行ったが、兼舛船頭は、「そんなことはしなくてもいい。」と言って、そのまま出発されたそうですよ。そして沖合いで嵐に遭ったとき、門小嶺船頭は、神様から、「どこそこまで行ったら、上げている帆を下ろせ。」というお言葉があったそうです。それで、「神様から帆を下ろせというお知らせがあったぞ。」と言ってその帆を下ろしたそうです。
また、門小嶺船頭の後を走っていた兼舛船頭はその様子を見て、「どうしてあいつは帆を下ろすんだろう。」と笑っていたそうです。するとたちまち突風が吹いて、兼舛船頭の乗っている船は、帆を下ろすひまもなく転覆してしまった。それで、門小嶺船頭の船は成功して唐までおいでになり、そのご褒美として、唐で首里道という神様(※5)が使う衣装を仕立ててもらいました。しかし、その衣装は、渡嘉敷の神様(※6)に差し上げようと思ったが、お一人の分しか仕立ててなかった。で、渡嘉敷には五所神(※7)という神様がいらっしゃいますが、その神様全部にさしあげる分がない。それで、お一人だけに差し上げるわけにもいかず、櫃の中に入れてしまってあった。
そしたら、翌年の種取りの日に、神様から、「どうしてお前が買ってきた品物は、出そうとせずただ古くなるにまかせておくのか。櫃の中で腐らせてしまうつもりなのか。」と請求があったので、その人は、昔の神様はとても霊験あらたかだからと、また出してきて差し上げ、別の人たちには頭に巻く手ぬぐいを買ってきて寄附をなさったという話がありましたよ。それぐらいここの神様は霊験あらたかだったそうですよ。

字渡嘉敷・金城和子(大正3年2月10日生) 昭和54年8月26日聴取
※1.種取り
10、11月の吉日を選んで行い、1年で最も大きく、農作物の豊作を祈願する行事。
※2.兼舛船頭
子孫は屋号兼舛、世帯主は、現在兼島(旧古波蔵)善司氏である。
※3.門小嶺船頭
子孫は屋号門小嶺、世帯主は現在冨里好幸氏である。
※4.阿護泊
座間味村座間味島には、阿護の浦という湾があり、そこには、中国から琉球王国に派遣された御冠船や琉球王国から中国に交易に行く、進貢船が停泊していた。
※5.首里道という神
どういう神か不明だが、五所神の神人の一人だった。屋号宮始炉敷のお婆さんが首里道の神だった。
※6.渡嘉敷の神様
字渡嘉敷の渡嘉敷の祭りを司る神女のことを言っている。
※7.五所神
五名の神人のことを五所神と言い、祝女の配下にあって祭を補佐した。この調査のころには、祝女制度が廃止され、かつての五所神の神人の一人であった吉川ウシさんが祭を主宰していた。
 
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