カンヒザクラ
濃いピンクの花咲く頃
ヒカンザクラと呼ぶ人もいますが、カンヒザクラと呼ぶのが正確な呼び名です。 日本全国で春の訪れの代名詞にもなる桜前線の通過はカンヒザクラの開花時期ではなく、ソメイヨシノという白っぽい花を咲かせる種類の開花です。通常の桜前線は南から北へすすむのに対し、カンヒザクラは北から南へ開花していきます。沖縄のカンヒザクラは1月に開花し、成人式が終わる頃、名護市や本部町では桜祭りが行われます。2月には花も終わり、入学の頃にはすっかり葉桜になっています。 ソメイヨシノと違い、花びらは濃いピンクで少々の風や雨にはびくともしません。サクランボは熟れて濃い紅色でおいしそうですが、あまり甘くないうえ、すっぱさと苦みがあり、食用には適しません。島のおばあちゃんの中には、サクランボをお酒につけて色を楽しみ、旧暦の3月3日の浜下りに振る舞ってくれる人もいます。 |