オオハマボウ・ユウナ
方言名:ユナ.ユーナ.ユナギー
一日で花の色が変化
優しい風にそよぐユウナは、南国を代表する花のひとつです。黄色い5枚の花弁が根もとでくっついてひとつにまとまっています。花の命は短く、朝、うす黄色の花を咲かせたかと思うと、午後にはしだいにくすんでオレンジいろから黒っぽく変色し、やがて落下します。果実は直径2cm程度の球形で、海流散布もします。そのためユウナは海岸線や河川沿いにはえていることが多いようです。淡水と海水が混ざり合う汽水域に生育する植物を総称してマングローブ植物といいますが、ユウナをマングローブ植物に含めることもあります。 大きな葉は、大人の手のひらほどもあり、かつてはトイレットペーパーとして利用しました。根づきがよく、防風林や街路樹によく利用されています。葉は小枝と一緒にきざんで、田んぼに混ぜ込んで入れ、肥料にしました。また、皮から繊維を取り出して、縄を作ったり、6月ウマチ-のときには、葉にご飯を盛ってお供えするのに利用しました。 海人の言い伝えによると、ユウナの花に虫が多く集まると、たくさんのスク(アイゴの稚魚)が寄るという言い伝えがあります。 |