阿波連のクバ山
2012-02-20
琉球王府への上納品
阿波連部落の西側にクバ(ビロー)の密生しているところにキャンプ場があります。ここが昔、クバを生産していたクバ山なのです。
昔、沖縄では、クバの葉を乾燥させ、クバ扇、クバガサ、クバみの、クバジー(クバの葉のつるべ)などがつくられました。また、特に、阿波連や渡嘉敷では、クバの葉を数百枚、数千枚も組み合わせて小型の舟の帆を作ったともありました。このように日常生活のなかでいろいろな用途に使われてきたクバの葉は、琉球王府時代、王府に納める上納品だったのです。クバ山だけではクバの生産が間に合わない時は、慶留間(げるま)島や阿嘉(あか)島からも取り寄せたのです。その影響でしょうか。渡嘉敷島の山々にはクバがたくさんはえています。
←「阿波連の力石 (生活館中庭)」前の記事へ 次の記事へ「クバンダキ」→